グラビア印刷ってなぁに? 第②回
こんにちは!昭和インク埼玉工場 技術1部Y.Oです。
前回はグラビアアイドルでおなじみになっている「グラビア」とは実は凹版印刷のことですと説明しましたので、今回はその続きをお届けします。

前回と同じ凸版と凹版のインク図ですが、実は凹版ではこのような版の作り方が可能です。

グラビア印刷の版は円筒状の金属を彫ってインクを入れたい場所、入れたくない場所を作ります。大きく深い穴には大量のインクが入り、逆に小さく浅い穴にはあまり多くのインクが入りません。
凸版の場合、凸部にインクが乗るのでインク量の調整は凹版ほど自由にはできません。
正確さには少し欠ける説明ですが、同じインクでもこの凹に入るインクの量が多いほど濃い色、少ないほど淡い色として印刷されます。この濃淡の表現が可能である点こそがグラビア印刷の利点です。
平版や家庭のプリンタはまた違った方法で濃淡を表現しているのですが、それは別のお話ということに。
凸版はインクを紙にしっかりと押し当てるため、輪郭のはっきりした文字の印刷が得意です。凸版印刷の代表格である活版印刷の普及により、世界中に本が急速に広まりました。
一方でその後写真が発明されると、その写真を本やポスターなどの印刷物にしたいという需要が生まれました。濃淡の表現が得意なグラビア印刷はその需要に見事に応え、写真の印刷に広く利用されるようになります。
書店やコンビニで売られているあの漫画雑誌、最初の方やセンターにカラーのページがありますよね。雑誌によってはそのカラーページ、アイドルの写真だったりしませんか?
そうです。昔の雑誌はそのカラー写真のページ部分だけグラビア印刷していたから「巻頭グラビア」や「センターグラビア」と、そのカラーページを華やかに彩るアイドルのことを、「グラビアアイドル」と呼ぶようになったのです!
とはいえ最近は時代が変わり技術が進み、平版オフセット印刷でもきれいな写真の再現ができるようになりました。またグラビア印刷は版作りのコストが高いため、少量生産には非常に向いていないという弱点を持っています。
雑誌の発行部数が年々減っている昨今、実はオフセットで印刷されているカラーページも多いのですが「グラビア」と呼ぶ慣習は今でも残っている、というわけです。
次回は、今皆さんの身の回りにあるグラビアで印刷された様々なものを紹介します。お楽しみに!